ハムスターの貯蔵行動について

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貯蔵行動の理由

ハムスターの可愛らしい特徴の一つが、与えたエサを頬袋の中につめこむということです。
飼育しているハムスターにひまわりの種などを差し出すと、器用に両手で受け取ってそれを頬袋の中に詰め込みます。
連続して与えると次から次へと頬袋の中に入れていくので、最終的には体の横幅以上にパンパンになった頬袋になるでしょう。

ハムスターの頬袋には伸縮性があり、2~3倍くらいにまで膨らませることができます。
個体にもよりますが、ひまわりの種としては約10粒程度を収納することができるので、体の大きさに対してかなり多くの食べ物を入れることが可能なのです。

なぜ頬袋があるかというと、体の小さなハムスターがエサを集め、それを巣箱の中に貯蔵をするためです。

野生では外敵が非常に多いハムスターは、エサを見つけてもその場では食べません。
まずは安全な自分の巣にまで運び、そこで食べるようにしています。
また、エサは常に十分に手に入るとは限りませんので、巣箱の中にためておくことにより、もしエサが手に入らなくなっても、しばらくの間は生活できるようにするという目的もあるのです。

ハムスターの消化器の構造は独特で、前胃と後胃という2つの臓器があります。
これは食べたものを吐き戻さないようにするためのしくみなのですが、一つずつの臓器が小さいことから一度に食べられる食事の量が少なく、消化のスピードが早いということも特徴です。

ですので、いわゆる「食いだめ」ということができず、細かく食事を繰り返すという作業が必要になってきます。
ハムスターの貯蔵行動はそうした自然界での習性と、ハムスター独特の体のしくみの2つの要素によって行われるものなのです。

貯蔵する食べ物

ハムスターが貯蔵する食べ物は多くの種類におよびます。
最も多いのはひまわりの種やピーナッツなどですが、他にも野菜なども頬袋に入れて運ぶことがあります。

頬袋に入れる食べ物は気に入ったものであることが多く、もし普段の飼育で特定のエサを多く頬袋に入れているなら、ハムスターがそのエサをとても気に入っていると考えてください。

ただ、野菜類を頬袋に入れる場合、それを巣に貯蔵していると数日で腐ってしまいます。
せっかく巣箱に持っていったハムスターには悪いですが、巣の中に溜め込んでいるエサはこまめに掃除で取り除いてあげてください。

ハムスターには「在庫を処理する」という考えはありませんので、巣の中にエサを運び込んでいても新しく美味しそうなエサが目の前にあればそちらを優先して食べます。
なので巣を清掃するときにそっと食べ物を撤去したとしても、それで悲しんだりするということはありません。